真空管アンプキット
TU-895R

製造元:イーケイジャパン
(\39,800で購入・ただし生産終了)

 

6BM8プッシュプル構成
出力:2.7W+2.7W


小俣さんも同じアンプを製作されています。
詳しい解説のページもありますよ。


 これまで使っていたプリメインのボリウムがガリガリになってしまい、アンプの買い換えを決断しました。「とりあえず普及価格帯か、中古の8万円クラスでいいか」と思いながら探していたのですが、いくつも見ていると、どれも同じに見えてきてしまいました。

 そんな中で印象に残ったのがこれ。
 見た感じもかわいいし、キットというところに創作意欲をそそられまして。

 私自身はちょくちょくはんだ付けをやってますので、簡単に作ることができました。
 基板を使う構成で、しかも部品が大きいので、ちゃんと熱を加えてていねいに作ることを心がければ失敗することは少ないと思います。

 感想ですが、すごくいい感じです。
 前に使っていたアンプというのは、平面的で硬くてざらざらしたしていたことがよく分かります。
 (まじめにやって中学校の音楽が「2」だった私ですが、それでもわかります(笑))
 手持ちのCDの中では、特にチョン・キョンファや天野清継などがとてもいいですね。バイオリンやギターなどが艶やかで生き生きして聴こえます。

 重要(かもしれない)のが、初めてクラシック系を聴く気になったこと。
 難しいことは全然わからなくても、生演奏というのはやっぱりここちよいものです。でも、キカイからの再生音になると、なぜか面白くない。そう思っていました。
 (音が悪いとどれを聴いても同じような気がしてくるんだな、クラシックって(^^;)
 でも、このアンプに変えてから、時々聴いてみるようになりました。

 今まで「退屈」と思っていた曲に隠された魅力を発見できるのが、うれしいですね。
 出てくる音になめらかさが増してきたから、なのでしょう。

 もうしばらくの間はこれで楽しんで、いつかワンランク上のアンプにもトライしたいですね。
 そのときも、絶対真空管にします。
 こういう音は好きですし、見て楽しめるのがいいと思います。

☆球を換えました

 1本急激にボケてしまった球が出てしまいましたので、4本全部換えることにしました。
 ブランドものに変えて音の変化を楽しむことも考えましたが、今回はそこそこ入手容易なゴールデンドラゴンの6BM8にしておくことにしました。
 交換前が正常でなかったので単純比較はできませんが、うるさい感じがなくなりました。

☆まとめ・このアンプについて

手ごろな値段で
真空管の魅力を感じることができるが
この一台で完全な満足は得られない

 管球アンプはまり道への誘い水としてはうってつけの一台です。
 買うとどっぷりはまってしまう人も、きっと少なくないことでしょう。
 この機種よりも下位の6BM8シングルだとメインシステムに据えるには力不足ですし(でもこれはこれで入門用としては面白いけど)、いきなり2A3や300Bに手を出したらそこで満足しきってしまうかもしれませんので、これくらいがおあつらえ向きかと。


Homeへ戻る